その素材、本当に使って大丈夫?広告制作と著作権の基本

2025/07/23

その素材、本当に使って大丈夫?広告制作と著作権の基本
広告を制作するうえで、意外と見落とされがちなのが「素材の著作権」です。

写真やイラスト、フォント、音楽、動画など、広告には多くの素材が使用されます。
しかし、それらの多くには著作権という“権利”が発生しており、使用方法を誤ると、思わぬトラブルにつながることも。

本記事では、広告制作において最低限押さえておきたい著作権の基礎知識と、素材利用に関する注意点、そして企業として安心して使える広告を作るためのポイントを解説します。

著作権とは?広告制作にどう関係するのか
著作権とは、著作物(創作物)を創った人が持つ“使われ方をコントロールする権利”です。
この権利は、創作した時点で自動的に発生し、特別な登録は必要ありません。

広告に使用される以下のようなものは、すべて著作権の対象になります:

写真(人物・風景・商品など)

イラスト(手描き、デジタル問わず)

映像(映像作品、動画コンテンツ)

音楽(BGM、ジングルなど)

フォント(商用利用の可否がある)

つまり、ネット上にある素材を“勝手に使う”ことは、基本的にNGだということです。

 

よくある著作権トラブル事例
ケース1:ネットで見つけた画像をそのままチラシに使用
「Google画像検索で見つけた写真を、店舗チラシに使ったら…あとから請求書が届いた」
→ 著作権者に無断使用がバレて、数十万円の使用料+削除対応が必要に。

ケース2:フリー素材だと思ったら「商用利用不可
「“無料ダウンロードOK”と書かれたイラスト素材を企業サイトで使ったら、削除要請が来た」
→ 利用規約に**「個人利用に限る」との記載があり、商用利用はNGだった。

ケース3:使用したフォントがライセンス違反
「PCに入っていたフォントを動画テロップに使ったが、ライセンス違反を指摘された」
→ フォントにも商用利用不可・改変禁止などの制限がある場合があり注意が必要。

「商用利用OK」でも油断できない!利用規約チェックのポイント
素材サイトに「商用利用可」と書かれていても、以下のような条件が付いている場合があります。

 

 

〜素材使用時にチェックすべき事項〜

クレジット表記の義務
例:「画像提供:○○」と表記しないと違反になるケースも

再配布・再販売の禁止
LPテンプレートやEC商品画像などで要注意

改変の可否
トリミング・色変更・文字入れなどが禁止されていることも

第三者への譲渡・共有禁止
制作物を他業者に渡す場合にも要確認

有料プラン限定の権利
無料プランでは商用利用NGな素材も

著作権に配慮した広告づくり、どうすればいい?
著作権を守りつつ、魅力ある広告表現を行うためには、**「素材の選定」と「管理体制」**が重要です。

 

 

【1】信頼できる素材サイトを利用する
たとえば以下のような、商用利用可能・規約が明確なサイトを利用しましょう。

写真:PIXTA、Adobe Stock、Unsplash(用途によって注意)

イラスト:いらすとや、イラストAC、shutterstock

音楽:DOVA-SYNDROME、Artlist(有料)

ポイントは、利用規約をしっかり読み込むこと。
不明点があれば、企業として直接問い合わせを行うのも安全策のひとつです。

 

 

【2】素材管理をチームで共有する
どの素材がどこから取得され、どの用途で利用できるかを一覧で管理することで、トラブルを未然に防げます。

おすすめは、素材管理シート(スプレッドシートなど)を作成し、

ダウンロード元URL

利用規約の要約

使用媒体・期間

担当者名

などを記録しておくことです。

 

 

【3】オリジナル制作で“権利トラブルゼロ”を目指す
もっとも安全なのは、自社で制作した(または契約済のクリエイターによる)素材を使うことです。

株式会社ディーズでは、写真撮影・イラスト・ロゴ・動画などをすべてオリジナルで制作することが可能です。
その際、権利の所在や使用範囲について明確に契約することで、安心して再利用できる素材を確保できます。

当社の取り組み|「使える素材」で安心な広告制作を
ディーズでは、以下のような著作権対策を徹底し、安心・安全な広告表現をサポートしています。

権利関係に配慮した素材選定
信頼できる素材サイトからの調達

利用規約の確認と履歴の記録

オリジナル素材制作のご提案
撮影・イラスト・アニメーション・音源の内製

契約上の使用許諾範囲を明確化

企業リスクを減らす広告表現の監修
著作権だけでなく、商標や肖像権にも配慮

 

まとめ|クリエイティブの安心も、品質の一部です
広告は「見た目」や「効果」だけでなく、“安心して使えること”も大切な品質です。

ちょっとした油断が、大きな信頼損失や損害賠償につながることもある今。
企業としてのリスクを回避しながら、魅力的な表現を実現するには、著作権リテラシーと制作体制の整備が欠かせません。

信頼される広告づくりのために、素材の使い方にも、もう一度目を向けてみませんか?